« 捨てヤギ騒動の顛末 | トップページ | 算数のお勉強 »

2007年6月16日 (土)

腹の中の話③(タンパク質)

動物は生きるためにタンパク質が必要です。実際はタンパク質を構成しているアミノ酸が必要です。

アミノ酸には色々な種類があり、それぞれ必要量(要求量)があります。食べ物には含まれているアミノ酸の種類に特徴があり、動物性タンパク質と植物性タンパク質では含まれているアミノ酸の割合は大きく異なります。

それで、アミノ酸のバランスを取るため、人間は肉も大豆も食べるわけです。

さて本題

植物系のエサしか食べないヤギはどうやってアミノ酸バランスをとるのでしょうか?

第一胃内で、エサに含まれているタンパク質は微生物によってアンモニアに変えられます。そして、アンモニアは微生物に取り込まれます。微生物は炭水化物(繊維やデンプン等)とアンモニアをエサにして増殖するわけです。

増えた微生物は第一胃から第四胃のほうに流されて、ヤギのタンパク源として消化・吸収されています。

つまり、ヤギや牛は『第一胃内で微生物を飼い、草などをエネルギーに変えさせ、最後はその微生物も食べる』ということをしています。

さて、エサのタンパク質が多い場合の話です。

当然アンモニアの発生量は増えます。が微生物による利用量は急には増えません。

余ったアンモニアは体内に吸収されます。アンモニアは毒ですので、肝臓や腎臓で無毒化されます。つまり肝腎な所に大きな負担がかかります(→体調不良)。無毒化が追いつかないとアンモニア中毒です。

さらに、アンモニアは第一胃内をアルカリにします。善玉微生物の快適環境ではなくなり、異常発酵の危険が高まります。

アンモニアを利用する微生物を増やしておくことが、高タンパク飼料(若い牧草、マメ科草等)を与える際のポイントになります。
①ゆっくりタンパク質を増やして、微生物の数を増やしていく。
②微生物が住み良い環境を整える(繊維のマット等)
⇔すきっ腹にいきなりの高タンパクは×

だいぶ単純化しましたが、ややこしい話になりました。

|

« 捨てヤギ騒動の顛末 | トップページ | 算数のお勉強 »

コメント

① 生まれた子山羊の胃が成長する期間は?・・・40日あるいは3ヶ月ぐらいなのでしょうか?その判断は、エサの食い込み状態、反芻、糞、あるいは腹が固くなっているなどでできるのでしょうか?
② 7月の出産がオスであり、それが困る場合は私が引き取ってもいいですよ。育成・肥育します。
先に申し出た、メスのプレゼントは遠慮しないでください。ボクは師匠には顧問料を払ってもいいのですから。
12日に5アール、田植えしました。この2年間、他の農家の稲作りを手伝ってきました。が、手伝うのと、自分の責任でやってみるのとでは、まったく意識が違います。いろいろ疑問が出てきます。ヤギ飼育もそうで、だから師匠には感謝しています。

投稿: 楽農家・大分 | 2007年6月16日 (土) 11:05

胃がある程度発達=草などを消化できる=草から栄養を取れる=離乳できる。となりますので、離乳時期ということで話を進めます。
判断方法はエサの摂取量が中心です。(健康状態・発育などはもちろんです)。具体的数値につきましてはヤギでは経験が少ないので牛の場合を書きます。
子牛は固形飼料(穀物が中心)を3日続けて1kg食べたら離乳できます。草ではなく穀類というのは、穀類のほうが酸の発生量が多く、この酸が一胃の壁を刺激し、酸を吸収できる胃に早く発達させるからです。そして離乳後草を徐々に増やしていきます。時期は40~50日の早期離乳が推奨されていましたが、最近の研究では免疫の関係で60日くらいが推奨されています。初乳からの抗体が切れ、自分で抗体を作りだす挾間が40~50日ということで一番免疫力が落ちる時期に離乳というストレスをかけないというわけです。
摂取量は子牛(生時体重40㎏)が1㎏とするならば、子ヤギは約1/10なので100gでしょうか?時期はヤギのほうがちょっと早いのでしょうか?良くわかりませんが目安にはなると思います。

話が長くなりましたが、2ヶ月くらいで離乳しても大丈夫だったので、調子良ければそのくらいでしょうか。

ありがとうございます。今回はオスができたら去勢して、草刈隊員にする予定です。

投稿: T | 2007年6月16日 (土) 22:00

① 「微生物(microorganism)」は、ヤギやニワトリのエサ、あるいは家畜小屋、堆肥と土作りのボクの大いなる関心事であり課題ですが、第1胃の長い繊維が絡み合ってこそ、微生物の住みかとなることや、それがアンモニアを摂取するというメカニズムが理解できました。
② 小便にもアンモニアが含まれていますね。どうして、余計なアンモニアが屁として排出されないのですか?また、なぜ、それが鼓脹症の原因になるのでしょうか?
③ 生後40日で離乳という思い込みが今でもあります。初乳に始まり、母親のミルクで免疫や抗体が維持されていたのが、自分でプロテクトできるようになるのですね。熊本の業者のヤギ舎でよく子山羊が死んでいるので、離乳時期が早すぎるのでは?と思ってきました。多謝!

投稿: 楽農家・大分 | 2007年6月17日 (日) 09:02

血中のアンモニア(毒)は尿素という形に無害化されます。そして尿として排泄されます。その排泄された尿素が酵素や微生物の働きによってまたアンモニアになって臭いというわけです。

屁(へ)は腸のほうですので血中とは経路が違います。
アンモニアは第一胃壁から血中に吸収されてしまいます。

余剰なアンモニアや酸によって第一胃のpHが善玉微生物の適正範囲からはずれてしまうと、善玉微生物の勢力が弱まり、悪さをする微生物が増えてきます(異常発酵)。微生物の中には泡状のものを出すやつもいたりするので、そういうのが鼓脹症の原因と考えられます。

投稿: T | 2007年6月17日 (日) 12:10

ここに来て、いつも勉強をさせてもらっています。今日で35日になる子ヤギが母山羊の隣で反芻している姿をみると、もうじきに離しても大丈夫という気になりますね。測ることはできませんが、この頃からとにかく子ヤギの草や木の葉を食べる量はものすごく増えて、2ヶ月も子ヤギを置くと子ヤギがいると言うより、子ヤギの数も合わせて、ヤギを○頭飼っているという感じになりますもの。たくさん飼っている方には笑われそうですね。5月でも遅いと思いましたが、7月に分娩とは大変ですね。無事出産されますよう!お仲間がたくさんいて、ちょっとうらやましいです。

投稿: YYおばさん | 2007年6月21日 (木) 20:54

① yyおばさんのヤギの出産や子育ての記述の表現や観察には”なるほどなぁ!”と共感を覚えるでしょう?② ヤギの体重は牛と比べておおざっぱに10分の1だとしても、頭数が増えるとやはり手間がかかります。それと、離乳前の子ヤギは、エサの食いこみや、虚弱体質やいたずらなどと親ヤギより気を使うので、多頭飼育ですよ。
③ ボクはヤギ飼いのプログを見て、次々質問や感想が生じるのだけれど、他の人のコメントがないときは、悪い気がして、それを抑えちゃうね。でも、コメントがないからといって、アクセス数は増えているんだけれど。

投稿: 楽農家・大分 | 2007年6月22日 (金) 09:48

YYおばさんへ
子ヤギも2ヶ月頃になるといっぱしに食べますよね。
夏分娩なのでいつも以上にケアが必要かなと考えています(扇風機など)。
インターネットはすごい媒体だなと感じます。

楽農家・大分さんへ
ですよね。

投稿: T | 2007年6月23日 (土) 22:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 捨てヤギ騒動の顛末 | トップページ | 算数のお勉強 »