塩分補給について
最近、仕事でも英語が必要となってきたので、勉強も兼ねヤギ関係の英訳に取り組んでいます。(仕事関係をやれと言われそうですが、まずは興味のあるところから出発)
塩分補給について
以下、アメリカの飼養標準(NRC)のミネラルの項の抜粋(T訳:不安要素^^;)です。
”ナトリウムは最も不足していそうなミネラルです。自由摂取ではヤギはおそらく塩を要求量以上に食べるでしょう。しかし明らかな悪い影響は伴いません。十分な塩を与えられていない動物は、おそらく食欲不振と土や岩屑の摂取(食べつくすような)を示します。もしヤギが塩を自由摂取でなければ、エサに塩を追加しなければなりません。推奨レベルはエサの0.5%です。”
また、Manitoba Goat AssociationのHPには、
ナトリウム(Na):0.2%、塩素(Cl):0.2%の推奨値が載っていました。(塩はNa:Cl=4:6重量比)
また、日本標準飼料成分表では、ヤギが食べていそうな草のナトリウムは平均0.15%、塩素はデータが少ないのですが0.76%。もちろん平均値ですので幅はあります。また、草のミネラル分はその土地の土壌条件によって結構変わりますので、上記成分も土地によって変わることは十分考えられます。
以上のことをふまえ
・塩(特にナトリウム)は、与える草種、土地によっては不足しやすいミネラルである。
・草や土のミネラルのことを考えだすとヤギ飼いがややこしくなるので、とりあえず塩をやる。
・塩のコストは安く(5㎏の鉱塩だったら900円くらいで1頭1年以上もつ)、過剰症もそんなに無い。
※乳牛では分娩前の塩の過剰摂取は乳房浮腫になりやすいと言われていたので、初産やザーネン系などの乳房が張りやすいヤギでは、分娩前は注意が必要と思います。
・また、オスや去勢ヤギでは、塩なめる→のどが渇く→水を飲む→しっこ出る→尿石予防の効果も期待できる。
ということで、僕は鉱塩を自由摂取させています。
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コメント
まあ、土壌に塩分はじめ、ミネラルの少ない、軟水地帯の日本では、当然、人工的に塩を、食べられる環境を作るのが、当たり前なんでしょうね。アフリカの大地と比較して、土壌のミネラル分は、極端に少ない、日本の土壌ですから。。岩塩を置いて置けば、必要に応じて、舐めるのでは?
豚も、塩分、蜂蜜など、えさに混ぜるのが、普通です。
投稿: りぼん。パパ | 2009年9月15日 (火) 06:10
尿石になったむっくは水をあまり飲まない子でした。塩もたまにたくさんなめるけれど、あんまり摂取しませんでした。
ところが尿道に結石が詰まって先が壊死(?)してしまい、結果的に手術で尿道を太くしたら、塩もなめるようになり、水も毎日よく飲むようになりました。
排尿時にごくわずかでも不快感があったり(細くて出にくいとか、痛みを伴うとか)すれば、おしっこをするのが嫌になりますよね。
そうすると、どんなに塩を与えて喉を乾かせても、水を飲む量というのはそんなにかわらないのではないか?とわたしは思います。
自分でもそうです。たぶん胃が水分でタポタポになるのがイヤなので、普段から水分をほとんどとりません。塩気のキツイ食事をしても、水の量は変わりません^^;
だから、やはり餌に混ぜるのではなく、鉱塩の自由摂取がいいのではないかなあと思います。
投稿: はたかおり | 2009年9月15日 (火) 08:13
こんばんは☆
こちらでははじめてです。
よろしくお願いします。
うちでも鉱塩の自由摂取をさせていますが、なかなか私が見ている前ではなめません。
削れているあとがあるのでなめてはいるのでしょうが、どのくらいなめているのかはわからないですね。
最近は鉱塩の上に足をかけて遊んでいるみたいなので、汚れを見つけ次第洗って取り除いていますが、それでなめてくれるのかどうか…。
まあ、私が見ていないところでなめていてくれるのなら、別に何も心配することはないのですけどね♪
投稿: ぺーたん | 2009年9月15日 (火) 21:55
りぼん。パパさんへ
やっぱり塩は何らかの形で給与しておいたほうが良いと感じています。毛ヅヤの悪いヤギを預かった時、塩をめちゃくちゃなめていました。足りなかったんでしょうね。
はたさんへ
牛でも鉱塩が好きな牛、嫌いな牛がいて、だから塩は強制給与(濃厚飼料に添加)するという人もいました。尿石は小さい(痛くない)うちにどんどん尿で流すという記述が外国文献には多いようです。いかにして水を飲ますかが問題みたいですね。青草のときは勝手に水分摂取していますが、乾き物の時がヤギによっては難しいみたいです。うちのヤギはよく水を飲みます。僕は水分たっぷり派で塩辛いものを食べるとのどが渇いてしょうがないです^^飼い主に似るのかな~
今、利尿作用のある野菜・ハーブの文献の翻訳をしていますので、訳し終わったらまた記事にしますね。
投稿: T | 2009年9月15日 (火) 22:14
はたさんへ 追加
今、いろいろ調べていたら尿石予防で水を飲ませたい時、最大4%まで塩を添加するそうです。
ぺーたんさんへ
こちらでもよろしくお願いします。
なめてたら鍾乳石みたいになりますよ^^
洗うと減るのが早いので、うちでははらう程度にしています。
投稿: T | 2009年9月15日 (火) 23:15
塩をあげるのはやっぱり必要ですよね
象もミネラルをとるために
土を掘って土に含まれる塩を食べたり
わざわざ山奥の塩がある山場にいって
食べてますよね
山奥に塩があるところは
象が食べて洞窟や大きな穴があいてました
今日ニュースでもやってましたが
一部の鳥もミネラルをとるために
わざわざ海までやってきて
海水を飲むそうです
投稿: 奈良☆匿名 | 2009年9月15日 (火) 23:31
うちでは、ドリルで穴を開けて吊るしてます^^
投稿: あぶたろう | 2009年9月15日 (火) 23:37
奈良☆匿名さんへ
象のことはよくわかりませんが、うちのように自由に塩分の含まれた土をなめることができない環境下では、塩の給与は必要と思います。エサ中の塩が足りているかは塩の給与を止めてみて欠乏症状・行動が現れるかどうかでわかると思います。でも、草の中にはNaが要求量以上含まれているやつもありますので、不足しない場合もありえると思います。僕の考えでは足りているか足りていないかを考えるのはめんどくさいので(塩は過剰症も少ないし安いし)「とりあえずやっちょけ」です。
あぶたろうさんへ
それはいい考えですね。鉱塩は湿気が多いと水を噴くのでエサ箱がベトベトして困っています。今はプラケースに入れていますけど。
うちで使っている鉱塩は最初から穴が開いているやつなのですぐにでも実施できそうです^^
投稿: T | 2009年9月16日 (水) 21:55